4.    細胞の構造    テキスト3章

細胞の構造

細胞の大きさ

細胞膜の構造

原核細胞と真核細胞の違い

細胞外の構造


<細胞の構造>
細胞膜
 脂質 (疎水性相互作用)、選択透過、能動輸送(膜タンパク質)
細胞質
 酵素反応、基質、イオン濃度、信号伝達
遺伝物質
 染色体、DNA、RNA、リボザイム
細胞内器官
 核、小胞体、ミトコンドリア、ゴルジ体、葉緑体、色素胞
細胞骨格
 マイクロチューブル、フィラメント、アクチン繊維、輸送小胞、運動タンパク(ミオシン、ダイニン、キネチン)

<細胞の大きさ

細菌(原核細胞)の大きさ
 1-5 μm
真核細胞の大きさ
 30 μm前後(神経細胞は1mに達する)
細胞の拡散係数
D≒2-3x10-10∝m2/s

時間当たり球面状に広がる速さは、1 μmでは0.003秒、30μmでは3秒のオーダー。
体細胞では拡散だけでは化学反応が間に合わない。


<細胞膜の構造>
脂質二重膜
 脂質:親水部と疎水部、ミセル化<=疎水性相互作用による凝集力、流動性の膜
膜タンパク質
 膜に埋め込まれて存在するタンパク質。大きな疎水部があり、半分埋め込まれていたり、膜を貫通していたりする。
 膜を介した物質の輸送、細胞表面のシグナル受容・伝達、その他の役割をもつ。
 
原核細胞と真核細胞の違い
特徴点
大腸菌
ヒト体細胞
大きさ
1-3 μm

30 μm
DNA
環状 4.6×106bp
直線状 3×109bp(一本は108 bp)
生物種によって1012 bpまで
構造
核がない
単一のコンパートメント
核がある
細胞内器官がある
細胞内輸送系

問題1:細胞の大きさを制限する要因としてどのようなものが考えられ るか。

<細胞外の構造>
細胞壁
 植物 浸透圧による構造維持
 バクテリア 破裂防止、保護
細胞外マトリクス
 細胞接着装置
 皮膚、臓器などの結合組織
 骨、軟骨

問題2:細胞膜が流動性を持たない有機ポリマー(ポリエチレンなど) のような膜であったら、どのような不都合があるか。

資料

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